かごしま子ども夢大学

2015 総括リポート vol.3

「子どもたちと接し、働く意義を再確認」

 

 キャリア教育の一環として、県内の小学5・6年生40人が働く意味を学んだ「かごしま子ども夢大学」。総括レポート第2弾では、前回に引き続き、参加した子どもの成長を間近で見つめた保護者の目を通し、キャリア教育の可能性を探ります。

 

総括リポート03-1 かごしま子ども夢大学第3・4講座の「働きマン新聞」と「職場体験」で子どもたちとの交流を深めたアミュプラザ鹿児島の丸山秀登志さん。

 館内の防災や警備、設備などを担当する総務部設備運営課に所属し、子どもたちの作った「働きマン新聞」では、「お客さんの笑顔をつくる縁の下の力もち」と紹介されました。

 「普段の職場体験では、館内巡回やテナントでの販売・接客をしてもらうことが多いのですが、今回はさらに、売上管理の現場や物品発注などの業務の流れ、防災センターやクリーンセンターなど、バックヤードも見てもらいました」と丸山さん。

 子どもたちは、家族で何度も遊びにきていた場所なのに、普段見ることのない店舗の裏側に、興味津々。「見えないところで、お客様に気持ちよく過ごしてもらうために頑張っている人がいる」と気付きます。

 表舞台と裏側、そして仕事の楽しさと大変さなど、多面的に知ることが、より深い職業観・勤労観につながります。今後求められているのは、そうした体験や教育なのかもしれません。

■大人も考える機会に

 小学校高学年は経験したことを吸収し、将来に大きくつながる時期。きらきらと目を輝かせ、真剣に取り組む子どもたちと接し、「大人としてあらためて身が引き締まる思いでした」と丸山さん。

 普段は〝当然〟と考えていたことも、「お客様の笑顔のため、各セクションの担当者が連携し、協力しながら仕事をしていることを再確認することができました」

 キャリア教育は、関わる大人にとっても、仕事や働く意義を振り返ることのできる貴重な機会になっています。 

普段は見ることのできないバックヤードに興味津々の子どもたち